「やきそば志保沢」(JR久留里線平山駅)
山と田圃に囲まれた久留里線の平山駅。
駅前にひっそりと佇む1軒のやきそば専門店。そこが有名な志保沢なのだ。


昨日(9月13日/土)、平山駅前にあるヤキソバの専門店「志保沢」に行ったのだ。ここ、かなり前から知ってたけれど、ナッキーさんの書き込みに触発されて初めて行ってみた。割合有名な店で、以前はお爺ちゃんがやっていて、お爺ちゃん亡き後は御婆ちゃんが、でもお婆ちゃんも亡くなったそうで、その娘さん(といってもおばちゃんだ)が調理から何から何までを一人でやっている。

私が行ったのは夕刻の4時過ぎという非常に中途半端な時間帯。私のほかに先客が一人いて、ちょうど注文の品(650円のヤキソバ)が運ばれてきたところだ。まず驚いたことに、650円のそれはとても大盛だったことだ。おばちゃんが私に「それでは簡単に(メニューについて)説明します。」と、壁に貼ってある稚拙なメニュー表を指しながら話始める。とても早口だ。焦っているような感じ。他にお客さんがいないのに。

要約すると、キャベツと天かすの入ったヤキソバは、こども用が350円、女性用が450円。男性の普通盛りが550円。以降も1050円まで量のバリエーションがあり、ソーセージ入りだと100円高、ソーセージと肉入りだと200円高と、非常に明快なものである。以前は焼きうどんもあったそうだが、今はヤキソバのみ。私は、先客の量を見てびびったので、550円のキャベツと天かす入りを注文する。実はそれほど腹が減ってなかったのである。

おばちゃんは一所懸命ヤキソバをつくっている。そして、先客は黙々とヤキソバを食べている。何故か不思議な空間だった。少しして、お客さんが入ってきた。いや、実は道を尋ねる人だった。おばちゃんは非常に迷惑な顔をしながら、説明していた。物凄い早口だった。基本的には親切な人なんだろうけど、何故か焦っている。普段もこんな感じなのだろうか。

左:値段表。数年前までは150円から食べられたのだが・・・。
右:ミニ駅舎の平山駅。右側の建物はトイレ。駅前の広場が志保沢の専用駐車場のようだ


さて、ヤキソバが運ばれてきた。普通盛りとは言えども、普通のお店だったら絶対に大盛りだろう。いや、二人前くらいありそうだ。空腹じゃなかったので、若干躊躇したが、なんとか完食。屋台のヤキソバとはちょっと異なる、ちょっとチープな味だ。どちらかというと、私が時々余った細めのうどんとインスタントのヤキソバのソースにしょうゆやみりんを加えたオリジナルソース(というほどのものではないけど)でつくる焼きうどん(?)に似た味だ。いやほんと。

昔の大衆食堂を思わせる店の造りも懐かしい。座敷になっているところに、新聞紙が大量に広げられている。後で分かったのだが、それは持ち帰り用の包装紙として使っているようだ。ピーク時は店で食べる人と持ち帰りを待つ人の列が出来るらしい。うーむ。私のつくる焼きうどんもこの街道に店を出したら売れるだろうか。


左:平山の駅から久留里方面を見る。1時間に1本しか列車は来ない。
右:亀山方面を見る。右手に上総富士を見る。


左:やきそばを食べ終わり、現地を去ろうとしたら列車が到着。慌てて撮影。
右:あれよあれよと言う間に列車は久留里方面へ行ってしまった。乗客の姿が見えない。


2008年9月13日 Zaki
しばざ記 531から転用)
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