先に書いたとおり、私はこどもの頃、変った地形に憧れていて、地図を眺めてははーっと溜息をつくくらいだった。以下はその主な地形で、だいたい二十代の前半にはそれぞれの代表的な場所を訪れている。
三角州、天井川、河岸段丘、湿原、鍾乳洞、扇状地、リアス式海岸、三日月湖、砂丘、砂嘴、浮島、カルスト台地
で、また国分寺崖線関連というわけじゃないのだけれど、崖って子どもの頃憧れる代表的な地形だよね。造成地とかで、パワーショベルが切り取った崖でよく遊んでたなあ。ちと危ないけれど。
木更津は山肌を削ると、貝殻がたくさん出てきて、それも面白かった。それは以前書いたな。
崖の発展系に、岩壁がある。小さいのだと、登山道にある鎖場のある箇所。ヤビツ峠から表丹沢の尾根を経て塔ノ岳へ向かう途中(行者ヶ岳あたり?)にもあったし、正丸峠から伊豆ヶ岳へ向かうところにもある。
http://baytown.dokkoisho.com/saitama/izu.htm
(拙ページでよければ「参考:伊豆ヶ岳」)
もっと本格的な岩壁は、例えば、穂高の近辺とか、谷川岳の一ノ倉沢辺りにたくさんある。この行く手を阻むようにでーんと聳えている岩壁には畏怖を感じ、一方、征服欲のようなものも持っていた。山登りを始めた頃には憧れだった。特に南アルプスの北岳のバットレスはいつか登ってみたいと思い。岩壁登攀を磨く為に丹沢の沢登りもやったことがある。但し、高いところが好きなくせに、時にはオーバーハングなどがある崖には冒険心よりも恐怖感が勝っていて、いつの間にか岩壁に挑むことをやめてしまった。決定的だったのは、岩波新書だったか、中央公論だったか「谷川岳」*という本を読んでしまったこと。この本は、谷川岳の負の部分をクローズアップしていて、多くの遭難者がいること、その遭難のことを生々しく書いてあった。岩壁にますます恐怖感を感じざるを得なかった。この本の中には「谷川岳宙吊り遺体収容」のことにもかなりのページ数が使われていたと記憶している。
(Wikipedia 谷川岳宙吊り遺体収容)
今では岩壁を登攀しようなんて意欲はこれっぽっちも無くなってしまったが、でも初めて北岳に登ったときに間近で(といっても尾根から)見たバットレスの凄さは忘れられない。
おっと、とめどもない話になってきた。
*あとでネットで調べた。たぶん「谷川岳」(中公新書)瓜生卓三かな?
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2009/3/2
しばざ記 634 |
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