ベイタウン旅行倶楽部

長野県東御市・噂の岩盤浴に行く


2005年4月中旬。長野県の東御市(とうみし)に岩盤浴が出来るところがある、ということで、近所の方に誘われて行ってきた。東御市なんて、聞いたこともないと思ったら、今年の3月に東部町と北御牧村が合併してできたという。合併する前の町と村も知らなかった。ま、確かに東部インターというのが信越自動車道にあるから、ああ、と一瞬思ったが、それでもピンと来ない。それから、岩盤浴も全く聞いたことのない単語だ。なんだか分からないままに、連れてゆかれてしまったという感じである。

右の地図が東御市の位置。分かりやすく言えば、軽井沢の先、小諸の隣、そして、もう少し行くと上田市である。北の方向には浅間山が大きくそびえて、噴火も見えるそうなのだが、残念なことに天気は良いものの、春霞でうっすらと山の稜線が見えるくらいだった。東京からおよそ3時間くらいかな。関越自動車道から、群馬県の藤岡で信越道に入る。そして、山を越え、長野県に入る。と、まあ、こういうアプローチだ。

ちょっと遠いけど、渋滞さえ無ければ、ドライブするにはちょうど良い。幸い、首都高から、外環に入るところも渋滞無く、スムーズに走れた。

出発は午前9時頃。運転手を務める私を待ち構えていたのは二人の美女。ちょっと熟女って気もしないけど。まあ、私もおやじだから文句はない。いや、まじで。本当は、もう一人、下の写真の右のご婦人の旦那さん(ログハウスの会社の社長さん)が来ることになっていたのだが、仕事で来れなくなってしまい、結局、私とこのご婦人方の3人の道中となった。まさに両手に花ってところでしょうか。私は単なるお付き合いなんですけどね。でも、その岩盤浴というのには、非常に興味を持ったのは確か。一応、私としてはビジネスネタとして視察という名目である。


(左)天気も良いし、さいこーねえ。と、ご婦人方。花園PAで。
(右) 天気が良いといえばやはりバイクでしょ。

とにかくクルマは順調に走り、そして、野を越え、山を越え、ひたすら走る。その車中で、HKさんと、Oさん(ログハウスの会社の社長夫人)に、岩盤浴の話を詳しくお聞きした。トルマリンという石を温めて、その上に寝転んで、たっぷり汗をかくというのが早い話の岩盤浴で、マイナスイオン効果があり、健康に物凄く良いのだというのである。ざっとそんなところ。人工だが、滝もあるそうで、1時間、ぐっすり寝てしまうように横たわってればいいそうなのだ。まあ、だいたいイメージは掴めたが、それでも初体験なので、どきどきしてしまう。まして、車内は美女2名に、私一人という構成だし。あ、それは関係ないか。(笑)

愛車はこれ。AHさんの所有する5シリーズ。

私の義父が過去にほぼ同じ(2800cc)の5シリーズに乗っていて、運転するのに違和感が無かったのだが、BMW特有の低速のゴロゴロ感が少なく、吹き上げが良く(スムーズ)て、またタイヤの食いつきもバツグンで、ひょっとしたら、特別なチューンが施されているのかもしれない。なんていっても私と違って、AHさんはお金持ちなんで。(笑)
ほら、これをご覧ください。
浅間山が噴火していることが分かるでしょ?

ここは、東部湯の丸インターの出口にある売店&レストラン。左側の看板には驚いてしまうが、とにかく、この中で我々は昼食をとった。

(上) この辺りのトンネル工事に使われた特殊車両の模型が飾られている。

(左) 出口はこっち。ここから、いい感じの桜やら、のどかな田舎の風景が続き、写真を撮りたかったのだけれど、その岩盤浴の関係者がお迎えに来てしまい、車中から出ることなく、現地へ到着してしまう。

さて、そんなわけで、いきなり現地へ到着する。で、その建物が、こんな感じ(下の写真)。
私はてっきり旅館とか、あるいは健康サウナのような近代的(とまではゆかなくとも)な立派な建物を想像していただけに、正直驚いてしまう。


これですよ。左側の白い建物がそれ。東部湯の丸インターから降りて、どんどん山の中に入り、そして、こんなだだっ広い農地が連なる高台に、ぽつんとある白い建物。看板も出ていないし、これが何の建物なのか示すものが全く無い。で、よく見ると工場なのである。正直、なんじゃこれ〜〜っ!て、ぶったまげた。
周囲はこんな風景が広がっている。おそらく土手みたいになっている上には牧草地があるのだろう。向こう側は蓼科の方向かな。
その建物の入り口付近。
どこから見ても色気の無い建物である。
駐車場。
はっきり言って、工場の敷地である。しかも、土誇りが舞い、バッチイ感じ。せっかくキレイなBMWも埃まみれ。
しかし、驚いたのは、他県ナンバーのクルマがズラリと並んでいるのである。
「おじゃましま〜す。」とまずはOさんが中に吸い込まれるように入ってゆく。入り口には、ご覧の通り、やっと「やく石サウナ」の文字が。

なんか、怪しい事務所に入ってゆくような感じで、怖いなあ。もう。

中に私も入る。そして、お出迎えしてくださった方が、上の3人。つまり、ここの経営者である。
中は完全に会社の事務所になっていて、その一角に例の岩盤浴場があるのだ。
会社の名前は、荻原商会。即ち、左から荻原社長、社長夫人、息子さんの荻原専務である。

何をやっている会社かと言うと、社長が開発した18種にも及ぶ特許で製造した「マイナスイオン発生装置」や、「トルマリン岩盤浴などの装置」などなどの製品を全国の健康浴場や販売会社へ卸しているのだそうだ。今回、我々が行った岩盤浴場はその製品を売るための体験ルームなのである。

ちなみにエネスタ幕張の業者さんにもトルマリンを扱っている会社があって、一般にも販売している。

岩盤浴の準備が整うまで、我々は岩盤浴の原理や、そして開発秘話などを社長からたっぷり話していただく。奥様の手づくり蕎麦ようかんも美味しかった。
社長になんでも質問してしまうギャル(じゃないか)たち。Oさん(左)は、旦那さんと一緒に来てから今回が2回目。AHさんは、岩盤浴の大ファンで、もう何度も来ているという。
40億の借金を返した話や、これまでたくさんの発明をしてきて、飴製造業から造園業までありとあらゆる色々な業種をやってきたという社長の話も凄かったが、事務所の一角に置いてある古い巨大なテレビも気になった。しかも、映っているのは、今や時の人、ホリエモンである。

さて、いよいよ我々が入浴する番が回ってきた。入り口で200円の入浴料を払う。(なんと200円なのだ!)
入浴料といっても、別にこれで儲けているわけではない。単にザルが置いてあって、そこにぽんと置くだけだから、誤魔化そうとすれば出来てしまうのである。まず男女別の脱衣場がある。そして、いい香のする浴場へ。なんと男女混浴なのである。といっても、Tシャツなどの着用が義務付けられているので、大丈夫。

ほの暗い中は石のベッドが8つ並んでいる。そして、そこに横たわるのである。私は迷わず、一番端をとった。人工ながら滝が滴り落ちて、その音が眠気を誘う。少ししてから、ご婦人方もお二人でやってきて、私の隣に横たわる。うーん、女房以外の女性がこんな近くで寝転がっているのって、なんか悪いことしてるようで、恥ずかしい。それに、他のベッドも全て女性である。私はわざとらしく寝たふりをせざるをえない。
中がどんな風になっているか、写真を撮らせてもらったのだけど、高温多湿なので、これが限界。因みに私の寝床は、右下の青いマット。このマットの下が石なのだ。
結局、中の様子をお伝えできないので、荻原専務からパンフレットを貰って、写真をスキャンしたのがこれ。大きな平らな石に丸いトルマリンの石が埋め込んである。

これも同社のパンフから。一番左の写真の奥の暗くなっているところは、滝になっていて、そこからマイナスイオンが発生しているのだという。

さて、暫く寝転がっているとみるみる汗をかいてくる。それはサウナと同じなのだろうが、低温(37度くらい)なので、あの火傷しそうなくらい猛烈に暑いサウナとは全然違う。どちらかと言えば、下から温まってくるので、床暖房の部屋で寝転がってテレビを観ているうちにいつの間にか寝てしまった、という感じなのである。だから、サウナが苦手な人でもOK。また医療にも使われるし、実際に妊婦さんもよく通ってくるそうだ。

それにしても、特に宣伝もしていないし、先ほど書いたように、看板もひとつもないのに、次から次にたくさんの人が来る。これはいったいどういうことか。それは全部口コミらしい。岩盤浴なんて、よほど興味が無ければインターネットで検索もしないだろう。でも、AKさんのように岩盤浴にとりつかれ、またOさんのようにファンが出来てゆく、といった口コミがいたるところであるらしい。そして、気に入った方の中の投資家が、岩盤浴の施設を地元に造るのだ。

約40分、私は汗を流し続けた。一般のサウナならとっくに出て、体を冷やしているところだ。だが、40分いてもそれほど苦しくはない。私は初心者ということもあり、今日はここまでと勝手に決めて、脱衣場に向かう。脱衣場の奥にはミストシャワーがあり、ここで汗を落とす。

私の連れのご婦人方は、一旦出てから、また中に入ってしまった。肌がスベスベになったと、きゃっきゃ騒いでいた。私は、ぼーっとしながら、暫く横になる。それから、あまりにも暇だったので、外に出る。来るときには晴れていたのに、雲が立ち込めて、そしてぽつぽつと雨が降り出した。


建物の裏手から佐久方面を眺める。下のほうには千曲川が流れているという。


(左)荻原商会の近くのバス亭。といっても、近くに民家は1軒しか見当たらない。

(上)長い長い岩盤浴を終えて、すっきりしたおねえさまがた。(笑)
 やはり女性は長湯で、男は長く入ってられないことを立証されたのである。

暗くなり、ご婦人方もたっぷりと汗を流したので、いよいよ帰路に就くのであるが、荻原社長が食事に誘ってくださった。まだ6時過ぎだというのに、山は真っ暗になる。キツネとかタヌキしかいないような道をくねくねと社長の運転するセルシオのあとをついてゆく。そして暫く走り、街道に出て一軒のうどん屋に着く。そこで私は思い切り食べた。拳くらいの大きな唐揚げに、肉うどん、そして中華丼。クルマじゃなかったら日本酒が美味そうだったので、頂いていたところだ。残念。

たっぷりご馳走になり、そのうどん屋で社長と別れて我々は再び高速に乗り、一路東京方面へ向かった。帰り道もすいていたので、なんなく幕張に戻ってきた。幕張には、Oさんの旦那さんが首を長くして待っていた。私は、ツルツルになった肌をさすりながら帰宅した。

2005/4/20 Zaki



ところで、岩盤浴(やく石サウナ)とは・・・

脳梗塞で二度倒れ、医師からも死を宣告された荻原社長は図らずも起死回生の物質トルマリン鉱石等の薬石に出会った。それは人体に吸収され易いマイナスイオンを大量に放出し、遠赤外線を発し、血液を良くする効果がある。すでに鉱石の効能は多くの学者たちに実証され商品化されている。その上で、トルマリン鉱石を使用するサウナの開発がができないかという構想を練った。
 〜   (中略)   〜
いくつかの実験を繰り返した結果、生命線に有効に働き、人体に優しく弱者にも負担の少ない高湿度サウナの開発が「薬石浴」として完成した。

(荻原商会・やく石浴のパンフレットから)

尚、この荻原商会の「やく石浴」は予約が必要です。
電話:0268-67-0089 株式会社 荻原商会まで

>>> 幕張でも岩盤浴


注:このページの情報は2005年4月現在です。


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