ベイタウン旅行倶楽部

年後は山形県に住みたい!
脱・都会を現実のものにした”のっぽのおじさん”を訪ねて

自宅でくつろぐ”のっぽさん”

大田区洗足池のT家にとって、”のっぽのおじさん”は不思議な存在である。
そもそもT家が大田区から横浜に引越した時の僅かの間、たまたま隣に住んでいただけの関係なのだ。もう35年前(正確ではないが・・・)の話である。
それがまさか、一生の付き合いになるとは誰もが予想もつかなかった。

のっぽさんは、痩せていて背が高かったからそう呼ばれていた。こどもが大好きで、T家のこども達に絶大な人気だった。のっぽさんが結婚するときには、T夫婦が仲人を務めた。

その後T家は大田区に戻り、のっぽさんは湘南の藤沢市に住んだ。離れていても時々のっぽさんはT家を訪問した。T家の長男はサーフィンが好きで学生時代から湘南によく行った。そして時には、のっぽさんの家に寄った。

のっぽさんは、自動車販売の会社に勤めていた。四十を過ぎてからサーフィンを始めた。いつでも若若しく、そしてアウトドアが大好きだった。

のっぽのおじさんは、数年前に定年を迎えた。同時に、山形に住むことになった。自宅は息子に譲る。しかし、息子は仕事の関係で静岡にいる。即ち、藤沢の自宅は空家となった。


赤湯の市街にある蕎麦屋。昼食はここ。
行き当たりばったりだったが、
結構イケる味だった。
のっぽのおじさんの家は、あと30分くらいか。
こども達が捕まえたアマガエル。
蕎麦屋に入る前のほんの僅かな時間でも
すでにアウトドアライブが始まっていた。

本当は、赤湯の名物ともいえる「冷やしラーメン」を超人気店で食べる予定だったのだが、言ってみたら案の定、物凄いお客さんが並んでいたため、諦めたのである。どうも我々一族は並ぶのが嫌いな人種なのだ。


のっぽのおじさんと待ち合わせした長井駅。
のっぽのおじさんの家の白鷹町の隣である。
レトロな駅舎がぐっと来る。
たまたまホームに出景色を眺めていたら、
ジーゼル車がやってきた。


お客は1両に2、3人だった。

電車が行ってしまうと長い静寂が訪れる。



2002年7月20日(土)

朝5時半に出発の予定が少し遅れたが、ベイタウンから洗足池に行く。夏休みの初日とあって、東関道の下りは混んでいた。洗足池で義父、義母、義弟夫婦+こども1人と荷物を積んで、再度出発。高速を乗り継ぎ、東北を目指す。大人6人、こども2人はさすがMPVであっても窮屈。それだけ子ども達が成長したということもある。

湾岸方面が渋滞していたので、駒形経由で荒川沿いの中央環状に出たが、既に渋滞は始まっていた。東北道は岩槻まではスムーズ。その先は12kmの渋滞だった。10時近くなってやっと、佐野P.A.で朝食バイキング。そこは、これから向うノッポのおじさんさんが上京したとき、山形への帰り道によく利用するらしい。ホテルのバイキングのようになんでもあり、美味しい。私はがつがつ食べ、満足を通り越し、気持ち悪くなった。バイキングはこれだから困る。(笑)

そこからはスムーズ。渋滞で少し疲れたが、本来のスピードで走った途端に体力回復。運転を交代せず、そのまま私が運転した。去年も山形にクルマで行っているので、慣れたのかもしれない。途中、昨年も寄った安積PAで小休止し、それから再び一気にかっ飛ぶ。交通量は少ない。福島インターで高速を降り、国道13号線を北上。かつては交通の難所だった板谷峠を越し、山形県米沢市内に入る。ちょうど正午を少しまわったくらいなので、まあまあいい線で来れたわけだ。

一旦給油してから、昼食。一同ラーメンを食べたいという圧倒的なリクエスト。ガソリンスタンドの店員さんが、この辺りで美味いラーメン屋は赤湯駅の近くの"龍上海"という店だ、と教えてくれたのだが、実際に行ってみると、かなり並んでいたので、別の店にすることにした。こんな田舎町でも人気店は凄いのだ。赤湯の温泉街からその周辺を適当に走り、"里"という蕎麦の店に入る。綺麗だけど、ファミレスっぽくてそれほどぱっとした店じゃなかったが、蕎麦、ラーメン、いずれもイケた。こども達はさっさと食事を終え、外で雨蛙を捕まえ、盛り上がっていた。

米沢から長井市の方向へ113号に入る。昨年行った山形市や尾花沢市はこのまま13号を行く。このルートはまったくの初めて。米沢は盆地だけど、そこそこ田畑が広がり、この周辺では広々としているが、長井市方向へ進むと、どんどん両側の山が迫ってくる。山の向こうjは新潟県だ。長井駅でノッポのおじさんと待ち合わせ。駅はアンティークな感じで良かった。

のっぽのおじさんの家は白鷹という隣町。フォードのRVの後を追ってMPVは最上川沿いを走る。最上川は増水していて、不気味な感じだった。おじさんの家は白鷹の町並み越しに朝日連峰を見上げる、とても風光明媚な山腹に居を構える。洗足池の両親がかつてアパートの隣だったことが縁で以来ずっと付き合っていたという。早速子ども達はジャガイモ堀り。そして、夜はバーベキュー。途中で停電なんかもあり、スリル満点の体験をさせてもらった。蛍も見た。そして、宿泊先のパレス松風へ。ここがなかなか良かった。綺麗で広い。露天風呂も広かった。

■この日の出来事
前橋市で、猟銃を持った強盗に19歳の娘が連れ去られるという事件が起きた。


のっぽのおじさんの家
一見、平屋に見えるが、実は2階建て。
傾斜地に建つ為、2層になった庭。
この下に1階がある。

左のクルマは、T家とシバ家@幕張が乗ってきたMPV。
右の車(フォード)はのっぽさんの新車(寒冷地仕様)。



のっぽさんちの家の前から白鷹町を見下ろす。
庭からも、家の中からもこの景色が見える。
正面の山は朝日連峰。

冬はもちろん、一面の銀世界になる。
のっぽさんちの庭からの眺め(その2)
周囲はだいたいこんな景色。なんにもない。
なんにもないから素晴らしい。
夏の夜は蛍が飛び交う。


T家とシバ家は、のっぽさんの裏の畑でジャガイモ堀り。こういう体験はなかなか出来ない。のっぽさんにとっては、農作業は日課なんだけどね。

シバ親子も悪戦苦闘。
息子jは次々に現れるジャガイモ大感動。

ほらこんなに採れた。(手前のダンボールの中)
このくらいの箱がすぐにいっぱいになる。
全員で5箱くらい採って、
それは後ほどのバーベキューの時食べ、
食べきれないものは全てお土産にもなった。

帰りのクルマは、だからジャガイモだらけ。
凄い状態になった。

しかし、獲れたてのジャガイモは大変美味しかった。
私はどちらかというとホクホクしているものはあんまり好きではないのだが、このジャガイモは信じられないくらいたくさん食べた。

食の細い我が子もたくさん食べてくれた。


のっぽさんの家で一番歓迎してくれたのは、レイ君。彼は人間でいうとおじいちゃん。のっぽさんにとっては息子同然。
T家、シバ家の息子たちはすっかりレイ君と仲良し。しかし、レイ君は、やや困惑気味。


のっぽさんの庭はいつでもバーベキューが出来るようになっている。めちゃくちゃ羨ましい。
夕刻になりバーベキューの準備が始まる。
その前に記念写真。
手前の黒い四角のものがコンロ。
のっぽさんちの重要なアイテム。


とりあえず、乾杯っ!
どんなに大声を出しても山に吸い込まれてゆく。

いいよなあ、こういうのって。
実際にここに住んだら、そりゃ楽しいことだけじゃないかもしれないけど、でも、BBQが自宅で出来るなんて、素晴らしいのである。
暮れなずむ朝日連峰。

この後でにわかの停電があった。
なかなかスリルがあった。

ランプの下で、のっぽさんのお友達の打った蕎麦をご馳走になる。素朴な風味。

この日は山のてっぺんのホテルに泊まる。



7月21日(日)
早朝、雨が降っていた。息子は6時前から起きていた。あれだけたくさん遊んだのに全然疲れていないようだ。さすがだ。朝風呂に行き、朝食。その後雨が上がり、ホテルの裏側にあるアスレチックに行き、180mの大ローラー滑り台、それに空中散歩の自転車で遊ぶ。大人たちはカメラマン。

朝の目覚め。
ホテル松風にて。
右は、緩いカーブの廊下。


ホテル松風は、山のほぼ山頂近くに建つ。
近くに民家は一軒も無い。
静かな、静かな朝。



ホテル全景


コテージ風
割と最近建てられたようだ。




ホテルの前にはアスレチックフィールド。
長い滑り台がある。
素晴らしい景観。
右上の建造物は空中サイクル。


私は乗らなかったが、楽しそう。
自分の足で進むというのが健康的。

お母さんチーム。
子ども達よりも夢中になっているようだ。

そして、11時頃、のっぽさんの家に、大型犬のレイくんがお迎えしてくれた。新鮮な野菜と手打ちの蕎麦を頂いてから寒河江で開催されている「花咲フェア」に。「花咲きフェア」というのは、幕張界隈でも行われた「花と緑のフェスティバル」みたいなやつ。
・真夏だった。32度。東京は36度くらいになっているらしい。「花咲フェア」は、平坦な土地で行われているせいか、照り返しが強く、物凄く暑かった。傍を最上川が流れているので、時折、弱い川風が吹くのだが、流れ落ちる汗が止まらない。一方息子たちはつまらなそうだった。無理も無い。私とて、わざわざ山形に来てまで、と思った。ところが、イベント広場で、SINKIROというマジシャンのショーがあり、それを見ているうちに満足したようだ。実際になかなか面白かった。

夜は、再び白鷹町のホテルに戻り、露天風呂に入り汗を流し、夕食。のっぽさん、おばさんも一緒。どこからともなく深い森林の香りが漂う。周囲の景色に田舎暮らしが身についたような気分になる。暗くなってから皆で花火をする。

■この日のできごと
1) 大関千代大海が2度目の優勝。大関になってからは初。朝青龍は、来場所の大関昇進が確実。モンゴル出身の力氏が大関になるのは初のこと。
2) 東京駅構内でのコンビニで、万引きの客を取り押さえた店長が刺されて死亡する。犯人は逃走中。


また今日もこの景色から始まる。
ずっと眺めていても飽きない。

のっぽさんの家の前で全員集合。
忘れないうちに記念撮影。


のっぽさんは自らを隊長と呼び、こども達のリーダーに。「さて、今日は何をして遊ぼうか。」と作戦を練る。

急遽「花咲きフェア」(寒河江市)に行くことになり、再びMPV出動。
寒河江までは、最上川沿いを走る。
このページの一番上の地図を参照。


花咲きフェア会場で。
ピンクのチューリップが息子。

最上川。花咲きフェアの会場より。
連日大雨が降っていたので濁流になっていた。


会場入り口

見事な色彩。


SINKIROのマジックショー
結構面白かった。私は、花よりマジックかな?

素晴らしい!ビューティフル!
マジックもいいけど、やはり花も美しい。



ホテルに戻って宴会。T家もS家もほんと、宴会好きだ。
私と義弟だけ今夜が最後の宿泊。その他は、更に旅を続ける。

7月22日(月)
4時頃に目がさめたので、前日にのっぽのおじさんから言われたとおり、カブトムシを探しに周囲を歩き回ったが、見つからなかった。周囲にはくぬぎ林があり、絶対にいそうな雰囲気なのい。ひんやりした森の空気が心地よい。宿に戻って再び就寝。息子たちはまだ起きてなかった。次に起きたのは7時。

息子とすぐに風呂に入りに行く。毎日温泉というのは贅沢だ。そして朝食。今日はこの宿を出発するので、荷物の整理をする。そして、私と義弟は東京に戻る。仕事があるからだ。息子たち、母親たちはもう一泊。蔵王が今夜の宿。羨ましい。

一旦のっぽさんの家に行き、時間があったので、昆虫採集。このごろやっと虫を怖がらなくなった息子に逞しさを感じる。連日田舎を走りまわっていたせいもある。暫くしてから再び車に乗り、白鷹山の山腹を舐める様に山形方面に峠を越える。白鷹町とはこれでお別れ。正面に蔵王連峰が聳えて気持ちの良い道路だった。こうやって行けども行けども山に囲まれている風景は素晴らしい。いっそ山形に引っ越そうかと思ってしまうくらいだ。

上山に分岐した道に入り、盆地に下りる。前方にタワー型のマンションがある。完全に場違いのような感じ。なにもこんなところにマンションを作らなくてもいいじゃないかと思ってしまうが、ここに住んでいる人が羨ましい。

上山の蒟蒻番所というところで昼食。丹野家という屋号だったか、とにかく風情のある建物。ここは、珍しい婚約づくしの料理。蒟蒻の刺身は当たり前だが、蒟蒻の寿司、蒟蒻のデザート。蒟蒻の肉、蒟蒻のそうめん、蕎麦など、ふんだんに味わう。腹いっぱい。蒟蒻で腹いっぱいになるなんて初めての経験。

上山から一旦蔵王のホテルに行き、少しの間、サッカーをして遊び、子どもたちと分かれ、山を下る。夕刻になっていた。そこから義弟と新幹線に乗り、一路東京を目指す。山形新幹線「つばさ」は初めて乗る。やはり噂どおりに狭い。ビールを飲みながら話しをしているうちに、あっという間に東京に。約2時間半の旅。福島でMAXと連結するが、その光景は見られなかった。



ホテル遠景。のっぽさんの家の裏から。
中央の丸い頂きのやや左肩にある。



別名:こんにゃく御殿

記念撮影


別楢炭を作る炭焼き小屋

名水を飲む


これが凄い。こんにゃくの焼き鳥。
本当に焼き鳥の味がする。歯ごたえもばっちり。

こんにゃく会席。
前菜から全てがこんにゃく。


山形最終日に彼らが泊まるホテル。
我々はここには泊まらずに明日から仕事。(泣)

蔵王のホテルからの眺め
神秘的な沼が見える。


蔵王温泉。うーむ、こう一泊したい。

蔵王スキー場。樹氷で有名。


居残り組は、その後、リフトで空中散歩。
蔵王の展望を楽しむ。

一方その頃、私と義弟は、明日からの仕事に備えて下山する。上山駅前。



ここ上山駅から新幹線で一路東京へ。明日からまた普通の日々が始まるのである。
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