「俺たち2」管理人による戯言
日記でもない、コラムでもない、単なる戯言。そんな感じ。
筆者は幕張ベイタウン在住のおやじ。結構、歳いってます。はい。
しばざ記


「若い女のホームレス」
色々な事情があってホームレスになるんだろうが・・・
誰か救ってあげられないものだろうか


先日、川越に行った折に、ついでだからと川越観光もしっかりしてきた。春日の局でお馴染みの喜多院にも寄った。川越は土日、祝日に行くとたまらないくらい観光客が溢れている。休日には滅多に行こうという気にはなれない。たまたま川越に行く仕事があったからこそ行ったのだ。

その日は天気も良好なので、平日にも関わらず、蔵の並ぶ旧埼玉銀行前の通りや、時の鐘、駄菓子屋横丁などの人気スポットはそこそこの人混みが出来ていた。しかも、どんどん暑くなってきていた。歩いているだけでも日に焼けそうだ。だから、木立による日陰の多い喜多院の境内に足を踏み入れて、ほっとしていた。

木陰で汗を拭いていると、髪の長い若い女性が私の前をすーっと通った。すーっとというよりも、ちょっと足を引き摺っているようにも見える。どす黒くなって元の色が分からない男物のジャンパーのようなものを纏っている。ズボンも同様だ。良く見ると、髪の毛はところどころが固まっていて、何ヶ月(何年?)も洗ってない状態だ。足元は素足にずっく靴である。

一口に言えば、ひと昔前にレゲエのおっさん(死語?差別用語?)という呼び方をしたあのタイプである。ホームレスにも色々あって、割合小奇麗な身なりをして、仕事も持っている人たちも多いし、新宿の地下街に寝っころがっていて、猛烈な異臭を放っている人たちもいる。その女性はどうも後者のタイプだ。

こう書くと、なんか私がホームレスの人たちを物凄く卑下したり、鬱陶しく思っていたりと思っているんじゃないかと思われそうだが、さにあらず。物凄く同情している。だが、同情していても、私が何かしてやれるということはないし、積極的にしたくもない。同情はしていても関わりたくない。それはおそらく読者の皆さんも同じだろう。

ただ、自分の生活圏の中に住んでいると非常に困るのだ。例えば、私の住んでいる近所の公園にもホームレスが暮らしている。花見川サイクリングロードの途中にもいる。とある県下の街の割合大きな通り沿いのバス亭には、待合室を占拠してそこで暮らしているホームレスもいる。

ところで、ホームレスが仮に近所の公園やら公共の建物に暮らしている場合、その近所の住民はいったいどういうような対応をしているだろうか。少なくともなんとかしようと思わないだろうか。行政に保護してもうらうよう連絡しているのだろうか。あるいは、立ち退きを求めていないのだろうか。仮に、行政や警察に連絡しても、余程のことがないと強制的に立ち退かせることは出来ないのだろう。それに、立ち退きといっても、彼らはいったいどこに行けばいいのかも分からない。

話をまた喜多院の彼女に戻す。彼女が歩いているほんの数メートルのところに、たくさんの観光客がそれぞれベンチで休憩していたり、立ち話をしていたり、また写真を撮ったりしている。彼女が目の前を通っても、会話が途切れたりすることがない。おそらくそれは、見て見ぬふりをしているという性質のものではなく、見なかったことにしようと、彼らの大脳が物凄く都合良く演算処理をしているのだろう。臭いものに蓋???

いや、私も同様だ。でも私は彼女が歩いている軌跡をしっかりと見ていた。何故見る必要があるのか分からない。前述の通り、私が何かしてあげられるということはまったく無い。でも、気になるのは、彼女の顔が意外にもその手のホームレスのおっさんに見るような汚い(ごめんなさい!!)ものではなく、案外まともなのである。ひょっとすると化粧すればそこそこじゃないかと思われる。

おそらく喜多院のご近所の方々はしょっちゅう彼女を見かけるのではないだろうか。他所者が言うのもなんだし、他人まかせだが、どうぞ、行政(川越市?)の方、彼女を救ってやって頂けませんか。仮に彼女が好き好んでその道に入ったとしても、そういう心境になってしまったのは、何だかの不幸な要因であることは間違いない。どうか、どうか。


2008/7/8
しばざ記 488

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